Pod障害の原因を特定する
このページでは、コンテナ終了メッセージの読み書き方法を説明します。
終了メッセージは、致命的なイベントに関する情報を、ダッシュボードや監視ソフトウェアなどのツールで簡単に取得して表示できる場所にコンテナが書き込むための手段を提供します。 ほとんどの場合、終了メッセージに入力した情報も一般的なKubernetesログに書き込まれるはずです。
始める前に
Kubernetesクラスターが必要、かつそのクラスターと通信するためにkubectlコマンドラインツールが設定されている必要があります。 まだクラスターがない場合、Minikubeを使って作成するか、 以下のいずれかのKubernetesプレイグラウンドも使用できます:
バージョンを確認するには次のコマンドを実行してください: kubectl version
.
終了メッセージの書き込みと読み取り
この課題では、1つのコンテナを実行するPodを作成します。 設定ファイルには、コンテナの開始時に実行されるコマンドを指定します。
debug/termination.yaml
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---|
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YAML設定ファイルに基づいてPodを作成します:
kubectl apply -f https://k8s.io/examples/debug/termination.yaml
YAMLファイルの
cmd
フィールドとargs
フィールドで、コンテナが10秒間スリープしてから/dev/termination-log
ファイルに「Sleep expired」と書いているのがわかります。コンテナが「Sleep expired」メッセージを書き込んだ後、コンテナは終了します。Podに関する情報を表示します:
kubectl get pod termination-demo
Podが実行されなくなるまで、上記のコマンドを繰り返します。
Podに関する詳細情報を表示します:
kubectl get pod termination-demo --output=yaml
出力には「Sleep expired」メッセージが含まれています:
apiVersion: v1 kind: Pod ... lastState: terminated: containerID: ... exitCode: 0 finishedAt: ... message: | Sleep expired ...
Goテンプレートを使用して、終了メッセージのみが含まれるように出力をフィルタリングします:
kubectl get pod termination-demo -o go-template="{{range .status.containerStatuses}}{{.lastState.terminated.message}}{{end}}"
終了メッセージのカスタマイズ
Kubernetesは、コンテナのterminationMessagePath
フィールドで指定されている終了メッセージファイルから終了メッセージを取得します。デフォルト値は/dev/termination-log
です。このフィールドをカスタマイズすることで、Kubernetesに別のファイルを使うように指示できます。Kubernetesは指定されたファイルの内容を使用して、成功と失敗の両方についてコンテナのステータスメッセージを入力します。
次の例では、コンテナはKubernetesが取得するために終了メッセージを/tmp/my-log
に書き込みます:
apiVersion: v1
kind: Pod
metadata:
name: msg-path-demo
spec:
containers:
- name: msg-path-demo-container
image: debian
terminationMessagePath: "/tmp/my-log"
さらに、ユーザーは追加のカスタマイズをするためにContainerのterminationMessagePolicy
フィールドを設定できます。このフィールドのデフォルト値はFile
です。これは、終了メッセージが終了メッセージファイルからのみ取得されることを意味します。terminationMessagePolicy
をFallbackToLogsOnError
に設定することで、終了メッセージファイルが空でコンテナがエラーで終了した場合に、コンテナログ出力の最後のチャンクを使用するようにKubernetesに指示できます。ログ出力は、2048バイトまたは80行のどちらか小さい方に制限されています。
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